ミュージカルに声楽は必要ですか?
よくある質問で、「ミュージカル歌手をめざしているのですが、声楽を学ぶ必要はあるのでしょうか?」と聞かれることがあります。歌よりも、踊りを習ったほうがいいかなと考える方もいらっしゃいますね。
チムズミュージックの受講生にもミュージカル歌手を目指している方がいらっしゃいます。
さて、ミュージカル歌手になるために声楽を学ぶことは必要なことでしょうか?
【ミュージカル歌手に必要な要素】
①歌えること
②踊れること
●まとめ
では、詳しく見てみましょう♪
①歌えること
ミュージカル歌手は歌手ですから、歌えることが必須です。
最近はポップス的な新曲も書かれていますが、王道のミュージカルはクラシックの曲のような楽譜です。耳コピーしてカラオケ感覚で歌うことはまず難しいと思ったほうが良いでしょう。
要するに、楽譜が読める事は必須、ピアノを弾いて音が取れることも必須、そしてクラシックの歌唱力が必要です。
ミュージカルはもともとオペラ、オペレッタから発展しイギリスやアメリカへわたりミュージカルという形に変化していったという流れです。そもそもはオーケストラ伴奏で、マイク無しで歌える歌唱力、オペラ歌手のような歌唱力が必要ということになります。
しかし、最近では、ステレオを使ったオーケストラ伴奏の録音を流し、マイクを使って声を拡声しているので、大きく響く声が重視されなくなっている傾向にありますが、実はここが落とし穴なのです。マイクを使って歌うから、誰でもミュージカル歌手になれるわけではありません。
実は、人は歌い手の声の「響き」を感じ取り、心地よさを感じているのです。
機材の発展により、現在では響きが有る無しまではっきりとわかってしまうのです。
ミュージカルで主役を歌っている方々は、東京藝術大学音楽学部声楽科を卒業している方が多いことも事実です。専門的な声楽の教育をうけている方が、主役を歌える可能性を秘めているといえます。
②踊れること
ミュージカルは踊りながら歌うというイメージがありますよね。実際にオペラよりもダンスが多いです。
オペラの場合はダンスはプロのバレエダンサーが躍ることが多く、オペラ歌手は演技の一部で踊ることはあってもメインは歌唱になります。
ミュージカルの場合は歌手自身が躍る場合が多く、バレエなどの素養を身に着けている必要があります。バレエもなるべく早い段階から習ったほうがいいです。実際に踊っているのはバレエではない踊りであっても、踊りの基礎はバレエで培うことが重要です。
●まとめ
いかがでしたか?ミュージカル歌手は歌えて踊れることが必要です。
そしてミュージカル歌手の中でも、主役を歌えるようになるためには声楽を学んでいる必要があります。ミュージカル歌手たちはレッスンで声楽の先生からコーチングを受けています。ということは、声楽の歌唱力が求められているということですね。
声楽は音程を保って楽譜通りに響く声で歌えるようになるまでに、最低でも6年~8年かかります。自分の声が思い通りにコントロールして出せるようになるまで15年から20年ほどかかり、10代から習い始めて30歳前後でようやくコンクールに出場していくようになります。
ミュージカル歌手で30歳には活躍していたい、もしくは20台で主役を歌いたいと思っている方は、早くから(といっても中学2年生頃変声期をすぎてから)声楽を習い始めることをおススメします。
ちなみに、ドイツの歌劇場でミュージカルの演目を扱うことがありますが、その場合オペラ歌手がミュージカルを歌います。実際に聴いてみると圧巻の歌唱力で、曲がもっている本来のパワーを感じ取ることができて、鳥肌ものでした!
ミュージカル歌手への第一歩、何から始めたらいいか迷っている方、ぜひ声楽を始めてみる事をおススメいたします。チムズミュージックでは、ミュージカル歌手になりたい方のレッスンも受け付けています♪
【ミュージカル歌手に必要な要素】
①歌えること
②踊れること